マンションでのユニットバスリフォームを検討している方にとって、サイズ選びは快適さと工事の成否を左右する最重要ポイントです。
しかし、「どのサイズが適しているのか分からない」「1216や1616って何？」といった疑問を抱く方も少なくありません。
本記事では、代表的なユニットバスサイズの特徴と選び方のポイントを早見表形式で解説します。
施工前に知っておくべき知識や、サイズごとの費用感、さらには後悔しないための判断基準もご紹介。
50代のサラリーマン世代に向けた、賢くリフォームするための実用的なガイドとしてご活用ください。
もくじ
ユニットバスとは？マンションリフォームにおける基本知識
ユニットバスはリフォームを考えるうえで非常に人気の高い設備ですが、その定義や構造について理解しておくことが重要です。 特にマンションではスペースや構造の制限があるため、事前に基本を押さえることで失敗リスクを大幅に減らすことができます。
ユニットバスの定義と在来工法との違い
ユニットバスとは、浴槽・床・壁・天井が一体化された浴室ユニットのことを指します。 現場での施工時間が短く、漏水リスクが低いという特長があります。 一方、在来工法は現場で床や壁を造作するため、自由度が高い反面、費用や工期が増加する傾向があります。 マンションでは防水性と省施工性を重視してユニットバスが主流となっています。
マンションリフォームにユニットバスが選ばれる理由
マンションでは構造的に浴室スペースが限られており、在来工法よりもコンパクトに高性能な浴室空間を実現できるユニットバスが選ばれます。 また、パネル仕様で掃除がしやすく、最新モデルでは浴室乾燥・断熱機能なども標準搭載されています。 工期が短く済むため、住みながらのリフォームでも対応可能なのもポイントです。
構造上の制限とサイズ選びの関係性
マンション特有の制限として、床下の配管スペース、躯体の梁（ハリ）や柱、共用配管の位置などがあります。 これらの制限により、希望するサイズのユニットバスがそのまま入らないケースも多いです。 事前の現地調査と設置可能寸法の把握が、後悔しないリフォームに繋がります。
ユニットバスサイズの種類｜マンションで使われる代表的な規格とは
マンションにおけるユニットバスのサイズは、建物の構造や配管位置に合わせて規格化されています。 この規格を理解することで、自宅に最適なユニットバスの選定が可能になります。 一般的に「1216」や「1616」などの番号で表され、サイズごとに快適性や設置条件が大きく異なります。
代表的な規格サイズ1216・1317・1616の違い
ユニットバスのサイズ表記は「縦×横」を10cm単位で表しています。 たとえば1216は120cm×160cm、1616は160cm×160cmを意味します。 1216は最も普及しているコンパクトサイズで、単身世帯や狭小住宅に適しています。 一方、1317や1616は広さと快適性を両立できる人気サイズで、ファミリー世帯やゆったりとした入浴空間を望む方におすすめです。
サイズによる使い勝手の変化とは
サイズが大きくなるほど浴槽が広くなり、足を伸ばせるなど快適性が増します。 また、洗い場のスペースにも余裕ができ、体を洗う・子どもを洗うなどの動作がしやすくなります。 しかし同時に設置スペースやコストが上昇するため、バランスが求められます。 使い勝手を考慮するなら「1317」以上を選ぶのがベストですが、スペースに余裕がない場合は1216でも十分な性能を持っています。
狭小スペース向けユニットバスの選び方
都心部のマンションなどでは、限られたスペースしか確保できないケースがあります。 そのような場合はコンパクトでも工夫された設計の製品を選ぶことが重要です。 たとえば浴槽の曲線デザインで洗い場を広く取るモデルや、洗面器を埋め込んで省スペース化した製品も存在します。 TOTOやLIXILなど大手メーカーには、狭小住宅向けのユニットバスラインが揃っています。
サイズ選びで失敗しないためのチェックポイント3つ
ユニットバスのサイズは一度決めると変更が難しいため、選定時の確認ポイントを押さえておくことが重要です。 ここでは、リフォームでよくある失敗を防ぐための3つの具体的なチェックポイントをご紹介します。
既存スペースの寸法確認と制限
まず第一に重要なのは、現在の浴室スペースがどれくらいのサイズなのか正確に把握することです。 梁（ハリ）の位置や床下の高さ、配管スペースなども含めて、実際に設置できるサイズを把握しておくことが不可欠です。 現地調査なしでの判断はトラブルのもとであり、「設置できない」「壁を壊さなければならない」といった問題につながることもあります。
浴室内の使い方と生活スタイルを考慮
次に重視すべきは、自分や家族の入浴習慣や生活スタイルです。 毎日湯船に浸かる方や、子どもと一緒に入浴することが多い家庭では、浴槽や洗い場に余裕のあるサイズが好まれます。 逆に、シャワー中心の生活であればコンパクトなタイプでも不自由はありません。 日常の使い方に合ったサイズ選びが、後悔しないリフォームの秘訣です。
将来的な家族構成・介護視点での考慮
現在の使い方だけでなく、将来を見据えたサイズ選びも重要です。 たとえば、老後に手すりを取り付ける、介護が必要になった場合の介助スペースを考えると、1317以上のサイズが安心です。 また、家族が増える可能性がある場合や、子育て中の家庭では余裕のある空間が使いやすさに直結します。 数十年単位で使う設備だからこそ、長期視点での選定が必要です。
ユニットバスサイズ別のリフォーム費用と注意点
ユニットバスのサイズによって、リフォームにかかる費用は大きく異なります。 単純な製品価格だけでなく、工事内容やオプション、搬入方法などによって総費用が変動するため、事前に相場と注意点を把握しておくことが重要です。
サイズごとの価格帯目安と相場感
ユニットバスのサイズが大きくなるほど、当然ながら価格も上昇します。 たとえば、1216サイズのシンプルな製品であればリフォーム費用の相場は60万円〜80万円程度。 1317サイズになると80万円〜100万円、1616以上では100万円〜130万円を超えるケースもあります。 高級グレードやオプションを選べばさらに費用は増加しますが、使いやすさや快適性を重視するなら一定の投資は必要です。
工事費用に含まれる内容と追加料金の注意点
ユニットバスのリフォームには、製品代以外に「撤去・処分費」「設置工事費」「配管工事費」「内装補修費」などが含まれます。 これらを一括で提示する「パックプラン」もありますが、実際には現場の状況に応じて追加費用が発生することも珍しくありません。 たとえば、配管の延長工事や電気配線の移設が必要になった場合、数万円〜十数万円の追加費用がかかることがあります。 見積もり段階で工事内容をしっかり確認することが大切です。
費用を抑えるための選択肢とアイデア
予算を抑えたい場合は、グレードを下げるだけでなく、「型落ちモデル」や「在庫処分品」などを検討するのも有効です。 また、工事店との直契約で中間マージンをカットする、不要なオプションを省くなどの工夫も効果的です。 最近では、ネットでの相見積もりサービスを活用して、適正価格を把握する人も増えています。コストと満足度のバランスを取りながら、賢く選ぶことがポイントです。
マンションリフォーム成功のコツ｜快適なサイズの選び方
マンションでのユニットバスリフォームを成功させるには、単に「大きければ快適」という単純な選び方では不十分です。 ライフスタイルや家族構成、将来の見通しを踏まえた上で、最適なサイズを見極めることが快適な暮らしにつながります。
50代からのリフォームで後悔しないサイズ選び
50代のサラリーマンがリフォームを考える際には、「今」と「これから」の両方に目を向けたサイズ選びが欠かせません。 今はまだ現役で元気でも、10年後、20年後には体の負担が増える可能性があります。 浴室の出入りがしやすい構造や、将来手すりを設置できる広さを確保しておくと、将来的なバリアフリー化にも対応できます。 「今ちょうどいい」ではなく、「将来も困らない」を基準にサイズを検討しましょう。
プロが勧めるマンションサイズ選定のポイント
実績のあるリフォーム業者は、居住者の年齢・家族構成・設置条件をもとに、最適なユニットバスサイズを提案してくれます。 たとえば、「1216サイズが設置可能だが、1317にするには梁の一部を調整すれば入る」といった判断は、素人には難しいものです。 このような場合、経験豊富な業者との相談で、「少しの追加費用で快適性を大きく向上させる」選択ができるようになります。 見積もりだけでなく、現地調査・ヒアリングの質が重要です。
体験談に学ぶ！成功例・失敗例から学ぶ判断基準
「もっと広いサイズにすればよかった」「狭いけど機能が充実していて満足」という声は多くのユーザーから聞かれます。 例えば、1216サイズから1317サイズにリフォームしたことで、「洗い場が広くなって子どもと一緒に快適に入れるようになった」という成功例もあります。 一方で、「搬入経路の確認を怠り、大型サイズがエレベーターに乗らず施工を断念した」という失敗談もあります。 実際の体験談を参考に、自宅に合った現実的な判断が鍵となります。
まとめ
マンションでのユニットバスリフォームにおいて、サイズ選びは快適性と将来性を左右する最重要ポイントです。 ユニットバスには1216、1317、1616といった代表的なサイズがあり、それぞれに適した用途と居住スタイルがあります。
特に50代からのリフォームでは、今の使いやすさだけでなく将来的な体の変化や介護を見据えた広さの確保が大切です。
サイズによってリフォーム費用や施工可能性も異なるため、現地調査と信頼できる業者との相談が欠かせません。
この記事を参考に、見た目や価格だけでなく、「暮らしやすさ」「将来性」を軸に、最適なユニットバスサイズを選んでください。
