2023年8月25日 フローリングの糊跡・テープ跡を残さない!素材と仕上げ別の安全な落とし方 フローリングに貼ったテープや養生材をはがしたあと、ベタベタが残ってしまった経験はありませんか。焦って強い薬剤を使うと、白化・変色・艶ムラなどのトラブルにつながることもあります。 実は、床の素材と仕上げの種類をきちんと見極めれば、無理なく安全に糊跡を落とすことが可能です。この記事では、粘着汚れの落とし方を素材・仕上げ・粘着タイプの観点から整理し、失敗を防ぐ手順をわかりやすく紹介します。 もくじ1 まずは「仕上げと粘着タイプ」を確認する2 軽度な粘着汚れは「温め+中性洗剤」で落とす3 ゴム系・接着剤系の跡は「専用クリーナー」を使う4 溶剤使用は「小面積・短時間・換気徹底」が鉄則5 まとめ まずは「仕上げと粘着タイプ」を確認する フローリングには、無垢材、突板、化粧シートなどさまざまな種類があります。また、表面仕上げもワックス、ウレタン塗装、UVコーティングなどによって性質が大きく異なります。 粘着跡も文具用のアクリル系、養生テープのゴム系、接着剤系などがあり、タイプを見極めることで最適な落とし方が変わります。まずは目立たない場所でパッチテストを行い、変色や艶落ちが起きないか確認しましょう。 あわせて粘着汚れの種類別対処法について詳しく知りたい方は⇒フローリングの粘着汚れが落ちない?原因別に効果的な掃除方法を参考にしてください。 軽度な粘着汚れは「温め+中性洗剤」で落とす 文具用のりや軽いテープ跡なら、強い溶剤を使う必要はありません。ドライヤーの弱温で数十秒温め、粘着を柔らかくしてからマイクロファイバーで優しく拭き取ります。 このとき、中性洗剤を薄めて少量だけ湿らせるのがポイントです。最後に水拭きと乾拭きをして、成分を残さないようにしましょう。 無理に擦ったり、メラミンスポンジを使用すると、塗膜を傷めるリスクがありますので注意してください。 ゴム系・接着剤系の跡は「専用クリーナー」を使う 養生テープや家具の滑り止めなどに使われているゴム系粘着は、時間が経つと黒ずみを伴うことがあります。この場合は、市販のフローリング用専用クリーナーを使うのが安全です。 強溶剤(アセトン、ラッカーシンナーなど)は、塗膜を溶かしてしまうため家庭用には不向きです。厚生労働省が示す有機溶剤のリスクでも、アセトンなどは火災・健康被害の危険があるとされています。⇒厚生労働省|有機溶剤の安全資料 また、アルコールの使い方を誤ると白化を招くため、こちらの記事も参考にしてください。⇒フローリングがアルコールで白くなった。カビ対策と同じ方法は厳禁!再発させない掃除術 溶剤使用は「小面積・短時間・換気徹底」が鉄則 どうしても溶剤が必要なケースでは、小面積で短時間作業を行い、必ず換気を徹底しましょう。溶剤を広範囲に使用すると、塗膜が白くなったり艶が落ちたりすることがあります。 作業後はしっかりと水拭き・乾拭きをして、薬剤を残さないようにしてください。アルコールを使用する際の注意点も、厚生労働省が明確に示しています。⇒厚生労働省|アルコールの取り扱い 仕上げ材ごとの注意点は、メーカー公式のメンテナンス情報も非常に参考になります。⇒朝日ウッドテック|床のお手入れ⇒大建工業|床材のお手入れQ&A まとめ もし上記の方法を試してもフローリングの糊の跡が完全に取り除けない場合、フローリングのリフォームを検討することも一つの選択肢となります。リフォームを考える際、一般的に思い浮かべるのはフローリングの完全な貼り替えですが、これにはかなりのコストがかかることが多いです。 そこで、コストを抑えたい場合にお勧めしたいのが「上貼り」という方法です。上貼りは、既存のフローリングの上に新しいフローリング材を貼り付ける方法で、通常の貼り替えに比べて予算が約1/3で済むことが多いです。また、工事の期間も短縮でき、生活の中断を最小限に抑えることができます。 上貼りのリフォームは、コスト面だけでなく、施工時間の短縮や、既存のフローリングを活かすことができる点でも魅力的です。どうしても糊の跡が気になる場合、まずは上貼りのリフォームを検討してみることをお勧めします。⇒フローリングのリフォームはリクテカへ