床暖房は安心で快適な住空間を生み出す設備として注目されています。
ただ、床暖房リフォームをするときには、床暖房の寿命が何年くらいなのかが気になるでしょう。この記事では床暖房の種類ごとに寿命の目安をまとめました。
寿命を延ばすために重要なメンテナンスのポイントも紹介します。
もくじ
床暖房の種類と寿命
床暖房の寿命は種類によって大きな違いがあります。
現在主流なのは電気式床暖房と温水式床暖房です。温水式床暖房には熱源機設備を使用しているタイプと、パネル式のタイプがります。この3種類について寿命をまとめると以下の通りです。
床暖房の種類 | 寿命 |
---|---|
電気式床暖房 | 30年以上 |
熱源機設備の温水式床暖房 | 10〜15年以上 |
パネル式の温水式床暖房 | 10年~30年程度 |
電気式床暖房は建物の一部とされているため、法定耐用年数は建物の種類によって違います。長期の使用によってメンテナンスが必要になることはありますが、交換が必要になるのは30年~50年と言われています。
温水式床暖房の法定耐用年数は10年です。使用環境によって違いはありますが、実際の寿命は法定耐用年数よりも長い場合がほとんどです。
熱源機設備を使用しているタイプでは10年~15年で故障することが多いですが、パネル式のタイプでは30年くらい使えることもあります。
床暖房の寿命を延ばすメンテナンスのポイント
床暖房の寿命を延ばすにはメンテナンスが大切です。交換せずに使い続けるためにやるべきことを床暖房の種類ごとに紹介します。
温水式床暖房は10年を目安に不凍液を交換
温水式床暖房の場合には10年を目安に不凍液の交換をしましょう。
一般的な温水式床暖房は不凍液を循環させることで床を温めています。不凍液の品質が低下すると配管が詰まる、光熱費が高くなるといったトラブルが起こるリスクがあるので、定期的に交換するのが大切です。
熱源機タイプの場合には10年~15年で給湯器を交換
熱源機タイプの温水式床暖房の場合には給湯器が壊れることがあります。
給湯器の交換が10~15年に1回は必要なので、10年くらいになったら冬になる前に一度作動させて給湯器が壊れていないことを確認しましょう。
簡単な修理で済むこともありますが、数年でまた壊れるリスクがあるので10年以上経過した給湯器は交換するのがおすすめです。
床暖房パネルの場合には10年~30年を目安に修繕
床暖房パネルを利用している場合には、パネルの修繕が10年~30年くらいに1度は必要になります。
使用状況によっては数年に1度くらいの頻度で修繕した方が良い場合もあります。主な原因は床表面の傷や汚れ、コーティングや塗装の剥離です。
大切に使用していれば10年以上修繕は必要がありませんが、硬いものを落として傷つけてしまったり、室内スポーツで強い衝撃を与えたり、水をこぼして放置したりしていると劣化が早く進みます。
パネルごと交換するか、フローリングを重ね貼りするのが一般的な修繕方法です。
床暖房なら重ね貼りの床リフォームがおすすめ
床暖房パネルの場合だけでなく、熱源機タイプの温水式床暖房の場合にも床材の傷やコーティングの剥離などが気になる場合があります。
床リフォームをするときには、まず重ね貼りを検討するのがおすすめです。重ね貼りをするメリットを確認しましょう。
床暖房パネルの交換より安い
床暖房パネルを交換するのに比べると、重ね貼りはリフォーム費用が安くて済みます。
床の表面の傷やコーティングなどが気になったときに、毎回交換していると費用がかさんでしまいます。床暖房パネル自体は長寿命なので、重ね貼りをしてパネル本体は長く使っていくのが経済的です。
重ね貼りは床暖房のメリットを活かせるリフォーム方法です。
張り替えよりリフォームが簡単にできる
床暖房パネルや床材を張り替えるよりも、重ね貼りはリフォームが簡単です。
全面張り替えをするときには大きな費用がかかるだけでなく、工期も数日かかります。施工期間中は仮住まいをしなければならない場合もあります。
しかし、重ね貼りなら張り替え工事の1/3の工期で終わるので気軽にリフォームできるのが魅力です。
まとめ
床暖房は寿命が長い住宅設備です。電気式床暖房なら30年以上、温水式床暖房なら10年~30年は交換することなく使用できます。
温水式床暖房では、熱源機設備の給湯器が劣化しやすいので10年~15年で交換が必要になりますが、他には不凍液の交換程度をするだけでメンテナンスとしては十分です。
電気式床暖房ではほとんどメンテナンスフリーになっています。ただ、床の傷やコーティングの剥がれなどが発生したときにはメンテナンスが必要です。
重ね貼りは長寿命な床暖房のメリットを活かせるリフォーム方法なので、床の状態が気になったときにはまず重ね貼りを検討してみましょう。
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